キャリアアップ
2018/06/29

意識高い系ビジネスパーソンはなぜキャリアで失敗するのか?

(写真= Minerva Studio/Shutterstock.com)
(写真= Minerva Studio/Shutterstock.com)
組織には何かと批判の的になりやすい「意識高い系」と「本当の意味で意識が高い人」がいます。この両者のキャリアには将来的に圧倒的な差が生まれてしまうのです。評論家・古谷経衡さんの著書『「意識高い系」の研究』によれば、意識高い系にはいくつかの共通点があります。

しかし、実はこの共通点はハーバード・ビジネス・スクールのボリス・グロイスバーグ准教授らが挙げている「転職で失敗するための5つの方法」と一致する部分があるのです。ここでは、この一致する部分をきっかけとして「意識高い系」のビジネスパーソンがキャリアで失敗する理由を解説し、「脱意識高い系」のための方法も紹介します。

意識高い系の特徴って?

古谷さんは意識高い系の特徴として以下のような点を挙げています。

・自分のプロフィールを誇張する
・SNSで意識の高い発言ばかりする
・必要以上に人脈をアピールする
・地道な努力をしようとしない
・「金儲け」=下品なことというイメージが強い など

一方でボリス・グロイスバーグ准教授らは「Managing Yourself: Five Ways to Bungle a Job Change」という記事の中で、以下のような「転職で失敗するための5つの方法」を挙げています。

1.調査不足
2.高収入に釣られる
3.将来を考えるよりも現状から逃げるために転職する
4.自分を過大評価する
5.短期的な思考をする

これらを照らし合わせると、「意識高い系」と「転職で失敗する人」の間には承認欲求が強い傾向であることがわかるでしょう。また、「自己評価は高いこと」「現実の壁を超えようとしないこと」「自分の都合でしか物事を考えられないこと」という3つの点が浮上してくるのがわかります。

意識高い系がキャリアで失敗する3つの理由

意識高い系と転職で失敗する人の間の共通点が見えてきたところで、それぞれの失敗理由について一緒に考えてみましょう。

●その1 自己評価が高いこと
まず、彼らは承認欲求が強く自己評価も高い傾向です。そのため、自分の経歴や実力を誇張評価したり、豊富な人脈を自慢したりします。自分のことを他者に認めてほしいと思うのです。しかし、周囲が感じる実力と自己評価に大きな乖離があれば、自分のことを冷静に見つめられない人だというレッテルがはられます。そうすると、昇進や昇格にも影響を与えかねません。

●その2 現実の壁を超えようとしないこと
また、彼らは能力以上の仕事を引き受けてしまいがちです。しかし、彼らは承認欲求が強いあまり、壁にぶち当たったとしても、それを乗り越えるためにコツコツと努力するモチベーションがありません。それどころか、「本来、自分には能力があるのだから、うまくいかないのは周りに問題がある」と考えるので、そもそも自分を変えようとは思わない傾向です。これでは経験値が増えず、評価を得られないかもしれません。

●その3 自分の都合でしか物事を考えられないこと
また、彼らは長期的目線で物事を考えるのが苦手です。そのため、よく調べずに行動することもあれば、目の前の高収入やボーナスに目がくらみ、「転職できるのであればどこでもよい」と現実から逃げ出すこともあります。さらに、目の前の仕事がうまくいっただけで「自分は優秀なのだ」と考えるなど、自分都合で物事を考えてしまうのです。これではキャリアに失敗するのは当たり前だといえるでしょう。

「脱意識高い系」のための4つのステップ

とはいえ、意識高い系ビジネスマンは自分の成功願望は高いので、正しく自分のことを把握して行動でいるようになれば“脱”意識高い系の真の意味でのビジネスマンになれるはずです。まずは、客観的に自分を見てコントロールすることから始めてみるとよいでしょう。例えば、下記の4つのステップを試してみることがおすすめです。

● ステップ1:自分の強み・弱みをノートに書き出す
まず、自分の強みと弱みをノートに書き出します。例えば、「自分は周囲の変化によく気がつく」「自分はクリエイティブな仕事が得意」「やる意義がわからないような仕事は苦手」など、思いつくものを書き出しましょう。

● ステップ2:上司や同僚に自分の強み・弱みをノートに書いてもらう
次に上司や同僚などに頼んで、彼らから見た自分の強みと弱みをノートに書き出してもらいます。ここでは、できるだけ率直な意見を書いてもらいましょう。無記名にしておくと率直な意見をもらえる場合があります。

● ステップ3:「自分から見た自分」と「他人から見た自分」を比較する
自分の書いた強み・弱みと、他人から見た自分の強み・弱みを比較します。意識高い系の人の場合、両者の内容は大きく違うはずです。例えば、「自分はクリエイティブな仕事が得意」と自分では思っていても、他人からは「単純作業の完成度が非常に高い」と思われているかもしれません。

また、「自分は周囲の変化によく気がつく」と自分では思っていても、他人からは「マイペースすぎる」と思われている可能性もあります。ここまでの3ステップで「自分が見ている自分」と「他人が見ている自分」が違うことがわかるのです。

● ステップ4:事実となる根拠を確認する
最後に「自分が見ている自分」と「他人が見ている自分」のズレを確認します。自分が「自分はクリエイティブな仕事が得意」と考えていた事実的な根拠、他人が自分を「マイペースすぎる」と考えている事実的な根拠を、自分の仕事を改めて観察したり、振り返ったりして見つけるのです。当然根拠が見当たらないものもあります。それは、理想やイメージによって作り上げられた強み・弱みだという証拠です。それに気づけば自分の能力や性質をより正確に認識できるようになります。

「意識高い系」から「意識が高い人」へ

意識高い系のビジネスパーソンがキャリアで成功をつかむためには、まずは意識高い系から脱却し、自分のことを客観的に見つめる必要があります。そうすれば、意識高い系から「意識の高い人」に変わることが期待できるのです。自分のことを意識高い系ではないと思っているあなたも、そういう節がないか自分を見つめ直してはいかがでしょうか。真の意識の高い人へなるために、今から一歩を踏み出しましょう。
 

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