キャリアアップ
2018/07/13

キャリアを積むなら副業よりパラレルキャリア!でも、その注意点は?

(写真=Ase/Shutterstock.com)
(写真=Ase/Shutterstock.com)
政府が副業解禁に動き出したことで、企業の中には積極的に社員の副業を認めるところも出てきました。「働き方改革」の一環として、副業に励む個人がますます増えていくことが予想されます。そんな中で、「パラレルキャリア」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。副業と似た意味ではありますが、より広いニュアンスを持つ言葉です。今回は、自分のキャリアを広い視点から見直すきっかけとなるパラレルキャリアについて説明するとともに、始めるうえでの注意点について解説します。

副業とパラレルキャリアの違い

「パラレルキャリア」とは、経営学の大家であるP・F・ドラッカーが1999年に発表した著書『明日を支配するもの』で提示したキャリア観になります。ドラッカーによると、現代は歴史上初めて人間の寿命が組織の寿命より長くなった時代です。そのため、個人が組織に属したまま一生を終わることが考えにくくなり、人生の後半期にどのようなセカンドキャリアを築くかが重要になってきました。

パラレルキャリアは、セカンドキャリアの考え方の一つとされています。フルタイムの仕事に従事しながら、週に10時間程度を別の組織の仕事に割く生き方です。別の組織とは、教会やガールスカウト団体の役員、地域の公立図書館の司書などといったNPO(非営利組織)が一般的であるとドラッカーは述べています。

これに対して副業は、収入目的で取り組む仕事です。具体的な定義が存在するわけではありませんが、一般的には会社に勤める会社員が勤務外の時間を使って行う仕事になるでしょう。公務員が副業を禁じられているのも、副業の持つ営利性が原因の一つです。

つまり、ドラッカーの定義に従う限り、副業とパラレルキャリアの違いは営利性にあるということになります。ただし、パラレルキャリアでも本業以外の仕事で収入を得ることが問題であるというわけではありません。そうなると、パラレルキャリアは副業を含むより広い「仕事」を意味しているといえるでしょう。「お金を稼がないと意味がない」と狭い視野でとらえず、より広い視野で「自分は誰のために役に立てるのか」と考えるのがパラレルキャリアなのです。

パラレルキャリアの始め方は「棚卸し」から

パラレルキャリアは、どのように始めればよいのでしょうか。パラレルキャリアの始め方は、「インターネットや雑誌などで紹介されている副業に手を伸ばす」「地域のボランティアに参加する」など、まず行動してみるというのが一つの手です。

試行錯誤によって、収入の増加や人間関係の広がりなどに手ごたえを感じるのであれば、その活動にリソースを集中させます。これが、パラレルキャリアのきっかけとして現実的な方法です。たとえば、ドローンの飛行や撮影を趣味としているのであれば、そのサークルに入ってみる(作ってみる)、あるいはブログを立ち上げて撮影の仕事を開始するなどが考えられます。

ただし、パラレルキャリアや副業といわれても、「自分にはできそうにない」「そもそも得意なことも興味のある分野もない」という人も少なくないでしょう。そうした人は、まず自分の生い立ちから現在までを振り返って、「成功したこと」「得意だったこと」「好きだったこと」を棚卸しするのが賢明です。自分ひとりでは思いつかない場合は、家族や友人を巻き込んで「自分が得意なことや生き生きしている瞬間はどんなときなのか」についてヒアリングするのもおすすめです。

結局のところ、パラレルキャリアは好きな分野や興味のある分野でないと成功したり、長続きしたりしにくいでしょう。インターネットや雑誌などで流行の副業を探すのも間違いではありませんが、それ以上に自分の内面を掘り起こす作業の方が重要です。

パラレルキャリアのデメリット

パラレルキャリアのデメリットとして、そもそも会社の就業規則違反となるリスクがあることが挙げられます。社会の潮流として副業解禁に向かっているとはいえ、企業によってはノウハウ流出や社員のモチベーションなどの理由から本業以外の仕事を認めていないケースも少なくありません。パラレルキャリアを目指すつもりが、本業を失ってしまっては本末転倒ですから、まずは就業規則をしっかり見直すべきでしょう。

次に、時間やお金などのリソースが失われるリスクがあります。これまでプライベートのために使っていた時間の一部を別の仕事に費やすわけですから、今まで以上に忙しくなってしまうかもしれません。また、パラレルキャリアのために資格取得やスクール通いなどをするとなると、収入が得られるどころか出費がかさむことになる可能性もあります。時間にしてもお金にしても、無理のない範囲でパラレルキャリアづくりを進めることが必要です。

以上のように、パラレルキャリアには注意すべき点もあります。いきなり行動に移すよりも、事前の下調べや準備が求められます。

パラレルキャリアで価値観の幅を広げよう

パラレルキャリアによって、本業だけでは得られなかった収入や人脈、そして何より「人や社会の役に立っている」というやりがいを得られるかもしれません。その積み重ねが、自分のキャリアの可能性をより豊かにしてくれる可能性があります。本業で一生懸命努力するだけではなく、パラレルキャリアという形で自分の可能性を見つけてみてはいかがでしょうか?
 

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