マネジメント
2018/09/03

従来からある終身雇用や年功序列はデメリットばかりなのか?

(写真=T.Dallas/Shutterstock.com)
(写真=T.Dallas/Shutterstock.com)
日本の雇用制度の特徴として終身雇用や年功序列があります。今までの日本企業はこの雇用制度で成長してきました。しかし近年になって終身雇用や年功序列のデメリットが多く語られるようになってきました。しかし本当にデメリットばかりなのでしょうか?今回は終身雇用や年功序列について考えたいと思います。

そもそも終身雇用、年功序列とは?

終身雇用とは、正社員として企業に就職したら、企業の定める定年退職の日まで雇用が保障される雇用形態のことです。従業員にとっては、学校を卒業して一流企業にさえ入社できれば、将来の生活は安定で、生涯設計がしやすいというメリットがありました。企業にとっても優秀な人材を育成して、長期間にわたり人材確保ができるシステムだったのです。

年功序列とは、終身雇用をベースにして、勤続年数や年齢に応じて昇進したり賃金が上昇していく人事制度です。年功序列は、個人の実績や能力を評価するというよりも、企業に入って年次を重ねることによって、企業の業績に貢献しているという考え方に基づいていました。

終身雇用、年功序列の問題点は?

終身雇用や年功序列の問題点は、現代の社会情勢に合っていなく、企業と従業員の雇用形態を継続していくのが難しいところです。終身雇用と年功序列を維持していくには、右肩上がりの経済情勢が必要です。その証拠に終身雇用と年功序列が良いとされていた時代と、日本の高度経済成長の期間は一致します。しかし、バブルが崩壊した現在においては、日本経済は停滞し、企業は終身雇用と年功序列を維持できないのです。

また、終身雇用ではよっぽどのことがない限り会社をクビになることはありません。それに年功序列は、スキルや実績とは関係なく、勤続年数や年齢に応じて昇進や賃金が上昇していくため、生産性の低いビジネスパーソンを作りやすい悪い環境でもあります。

終身雇用、年功序列はこれからも続くのか?

日本はかつて転職社会だったことはあまり知られていません。昭和初期までの日本の転職率は極めて高く、5年以上の勤続者は1割程度だったのです。終身雇用や年功序列が定着したのは、戦後の労働力不足に悩む高度経済成長時代からだったのです。

終身雇用と年功序列は、もともとは日本固有の制度ではなく、企業が人材を確保するための足止め策として誕生したものでした。しかし経済が停滞している現在では終身雇用と年功序列は崩壊しつつあります。一流大学に入って、大企業に入社すれば生涯にわたり安定を得られるという時代は過ぎ去ったと言えるでしょう。

20代、30代のビジネスパーソンは自分の市場価値を高めよう

もしも、20代や30代のビジネスパーソンが、終身雇用と年功序列を採用している企業に入社し、自分を磨くことをせずにぬるま湯につかっていたとします。でも万が一、会社の倒産やリストラによって転職を強いられたときには、自分の市場価値が低く、社外ではまったく通用しない人材になっていたことに初めて気がつくわけです。

そうならないためにも、20代や30代のビジネスパーソンは、常に自分の目標をもって、専門知識をさらに高め、資格を取ったりして、どんな会社に入ったとしてもプロフェッショナルとして通用するように、自分自身の市場価値が高まるように努力する必要があるのです。

海外でも自分の市場価値を高めることが求められる時代

『ニューヨーク・タイムズ』の外交問題コラムニストであるトーマス・フリードマンは、著書『遅刻してくれて、ありがとう 常識が通じない時代の生き方』の中で、「今」という時代は「平均的で普通な」人生を送ることが難しくなったと述べています。米国でも普通に企業に勤めて、平均的な人生を送ることが難しくなっているのです。終身雇用と年功序列が崩壊しつつある日本においても、常に自己啓発して、市場価値を高めることが、20代や30代のビジネスパーソンには求められているのです。

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